【読書】Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法
Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法 単行本(ソフトカバー) – 2019/4/2 出版
ロルフ・ドベリ (著), 安原実津 (翻訳)
心理学や行動経済学の研究をもとに、よりよい人生を送るための52の思考の道具を紹介している本。
著者はロルフ・ドベリというスイス人。
印象的だった思考の道具を紹介しつつ、自分の備忘録としたいです。
先進国に生まれただけで幸せ
先進国に生まれることは、それほどまでに経済的な優位をもたらすものなのだ。
p.90
5月に読んだFACTFULNESS(ファクトフルネス)という本で、レベル4(1日32USドル以上の収入)の生活をしている人は世界で10億人程度しかいないということを学びました。
私たちは先進国に生まれただけで、すでに途方もない幸運に恵まれています。
それが偶然もたらされただけであって、決して自分自身のおかげで手に入れられたものだとは思い込まないようにしたいですね。
↓FACTFULNESS(ファクトフルネス)について書いた記事はこちら
一つのものを大きく見積もりすぎないようにしたい
人生における「特定の要素」だけに意識を集中させると、その要素が人生に与える影響を大きく見積もりすぎてしまう。
p.114
ノーベル経済学賞を受賞した心理学者のダニエル・カーネマンが提唱したフォーカシング・イリュージョン(フォーカシング・エフェクト)について語っています。
ちょっと話がズレてしまいますが、たとえば、新しい靴を買うかどうか数日間悩んでいるとします。悩んでいる時間があったら、靴を買ってしまい、その時間を他の生産的なことに使った方がいいに決まっています。靴の値段がものすごく高くなければですが・・・。
僕自身、ささいなものごとに意識を集中させてしまい、もっと必要なものごとが見えなくなってしまうことがあるので注意したいです。
有意義なことだけでは疲れてしまいそう
「楽しいこと」と「有意義なこと」、どちらが大切?
p.214
一番いいのは、「意義」のある何かと「楽しみ」のための何かを、交互にくり返すことかもしれない。
p.220
「楽しいこと」(大好きな食べ物を食べる、リゾートでの休暇など)より「有意義なこと」(子育て、発展途上国に病院を建てるなど)に時間を使うべきという人もいるけど、楽しいことも有意義なこともどちらも大事。それでいいではないかという主張です。
生産的と思われているものにすべての時間を使う必要はないと思います。
たまには生産的とは思えないようなことをしてゆっくりと過ごすのもいいですね。
良書は二度読んだほうがいい!
よい本を選んで「続けて二度読む」ことのすすめ
p.296
なんとなく感じていたことを言語化してもらえた感じがします。
この主張には大賛成です。僕自身は最近月1冊くらいしか本を読まなくなってしまいました。でも、いいなと思う本に高確率で出会っているので、一度読んだ本の気に入った部分を再度読むことにしています。
いくらよい本でも、中身が頭にきちんと残らず、実際の生活で使えないのでは意味がありません。読書に使った時間も無駄になってしまうだけです。
ほとんどのものに価値はない!
物質的なものだろうが精神的なものだろうが、世界に生み出されたものの90パーセントには価値がないのだ。
p.379
広告、Eメール、会議などの90%は価値がなく邪魔。本当に価値のあるものを見極めようと提言しています。
90パーセントという主張は少し過大かもしれませんが、たしかに、本当に価値のあるものはごくわずかかもしれません。
僕自身はこれを読んで、役に立たない購読中のEメールや郵便で届くカード会社からのダイレクトメールなどを解約しました。
メールを受信して読んでゴミ箱に捨てるという時間、僕自身に搭載されている弱いシングルコアのCPUを回す労力を削減できました。
ーーーーー
僕のこの記事もその90パーセントに入っていなければうれしいですが・・・。