世界一周 新疆ウイグル自治区⑧吐魯番(トルファン)
吐魯番(トルファン tu lu fan)
中国版wikipediaによると、吐魯番はウイグル語で「低地」という意味で、一番低い場所は-154.31m。中国で一番低い場所らしい。
ベゼクリク千仏洞周辺には乾いた岩山がたくさんある。
オプショナルツアーの予約
前日に、ウルムチの旅行会社でトルファン日帰りツアーを予約しておいた。
人民公園の北大門や南門でも250元くらいの格安ツアーを販売しているみたいだが、入場料や食事代が含まれているのか、確かめるのが面倒だった。
結局、ガイドブックに載っている旅行会社に足を運んだ。
予約したのはいいが、一つの大きな壁が・・・。
夕方になったらガイドさんに電話して、集合場所と集合時間を確認してと言われてしまった。
夕方、ホテルのスタッフに「集合地点?集合时间?」と書いた紙を渡し、
「明日、このトルファンツアーに参加する。私は中国語が上手く話せない。私は集合場所と集合時間が知りたい。私のガイドに電話してください。」
と中国語で話した。笑顔で引き受けてくれたホテルのおじさんには大感謝。
いつもこういった感じで簡単な文章を何個も使って乗り切っている。
ツアーの内容
料金は398元でカレーズ、ベゼクリク千仏洞、葡萄溝を回る。昼食代も含まれる。
↑葡萄溝は郵便局の場所にあるので葡萄溝郵局のピンを使った。使っていて文句を言うのも変な話だが、google mapは中国に弱い。よく位置がずれていることがある。
ツアーはもちろん中国語。
中国語が話せなくても、筆談で集合時間を確認できれば大丈夫だと思う。
勇気を出して参加してみるのも面白いと思う。
少し値段の高いツアーのせいか、お客さんは静かで、身なりのいい人が多かった。
何人かと話したが、広州や上海、北京から来たと言っていた。
ガイドさんとのやりとり
ガイドのお姉さんの解説は丁寧だった。
複雑な話はよく分からなかったが、内容は半分以上理解できた。
おやつを多めにくれたりと親切で笑顔が素敵なガイドさんだった。
トルファンに向かう途中、ガイドさんが「新疆三大砂漠はどこか知っていますか?」と質問したが、誰も答えなかったので、「タクラマカン砂漠!」と答えてみた。
すると、「日本のお友達が答えてくれたけど、あと二つ分かる?」と皆に聞いていた。
まだまだ難しい話はできないが、着実に中国語のレベルが上がっているのが実感できてうれしかった。
ちなみに、あと二つはクムターグ砂漠、グルバンテンギュト砂漠。
ツアー出発
まだ薄暗い7時前に宿泊しているホテルを出発。タクシーで集合場所に向かった。
無事、バスを見つけ、7時半にはツアー開始。
途中のパーキングエリア。売店、トイレ、派出所がある。
手前は蘭州までを結ぶ新幹線。奥は在来線。天池のあるボゴダ山脈も見える。
蘭新高速鉄道の下を通過。
カレーズ楽園(坎儿井乐园 kan er jing le yuan)
トルファンはカレーズと呼ばれる地下用水路を利用したオアシス。
博物館の日本語の解説板によると、
今は新疆全体で614本のカレーズが残っていて、そのうち404本がトルファンにある。
一部の農村では灌漑、飲用水、生態維持のための主な水源として利用されている。
古代の労働者たちは、勾配を上手く利用して、どんな動力も使わずに地下水を地上に引き出して使っていたらしい。
カレーズの模型。
流れる地下水。
カレーズ内部から見上げた地上。
昼食はカレーズ近くのウイグル料理店。味も悪くなかった。
ベゼクリク千仏洞に向かう途中の景色。ここら辺を火焔山というらしい。
ベゼクリク千仏洞(柏孜克里克千佛洞 bai zi ke li ke qian fo dong)
仏教徒の石窟。石窟は83あり、内部に絵がある石窟は40以上ある。
麴氏高昌国時代(499-640年)から造り始められ、高昌回鹘国時代(高昌ウイグル国 848年-13世紀初め)の遺構が一番多く残っている。
ちなみに、高昌ウイグル国の初期はマニ教が中心で、途中から仏教徒が多数を占めるようになったらしい。
その後、イスラム勢力がトルファンに入ってくると、壁画は破壊される。さらに日本・ドイツなどの列強の探検家によって壁画がはぎ取られてしまった。
石窟内の写真撮影は禁止されている。
中の壁画は、赤色の背景に仏像がたくさん描かれていて、緑がかった薄い水色の色彩も残っていた。
ベゼクリク千仏洞。7月に行ったが、40℃以上あり、過酷な観光だった。
ベゼクリク千仏洞の向かい側。
周りの山も砂漠みたい。
市内に戻る途中、こんな岩山も。
葡萄溝(葡萄沟 pu tao gou)
入口ゲート。目的地はここから数km進んだ所。途中、イスラム教徒のお墓と村があった。
ぶどうが通路いっぱいになっている。奥まで行くとワインの試飲ができる場所も。
葡萄ジュースが売られていたので注文してみた。
目の前で新鮮な葡萄を搾ってくれる。
こんな乾いたところに水が流れて、葡萄が生産されているとは面白い。
ウルムチ市内には21:30に戻ってきた。