【読書】ディープすぎるシルクロード中央アジアの旅
ディープすぎるシルクロード中央アジアの旅
中経の文庫 – 2019/3/22発行
下川 裕治 (著), 中田 浩資 (写真)
また旅行本を買ってしまった・・・
先月(2019年12月)、インドに行ってきたのですが、帰りに新宿の紀伊國屋書店でこの本を見かけ、つい買ってしまいました。
インド旅行を最後に、しばらくは、数千キロ以上離れた場所への海外旅行はやめておこうと考えていました。
しかし、僕のシルクロードのアジア側への興味は相変わらず衰えません。
今度はインドの隣のパキスタンに行きたいという気持ちが強くなっています。こんな自分に少しがっかりしています。
パキスタンはほぼ全土が外務省の安全情報ではレベル2になっていて、アフガニスタン国境に近づくと最高レベルのレベル4まで上がります。なので、尻込みしています。
きちんとガイドさんをつけて、レベル2の部分を旅行する分には比較的安全かと考えていますが。
人口は2億人で、世界6位です。かなりの人口大国でもあります。
この本の感想
玄奘三尊のルートを巡る旅
この本では玄奘三尊が旅した道をできるだけ忠実に回るという旅にチャレンジしています。中国の西安から始まり、新疆ウイグル自治区を通り、キルギス、ウズベキスタンを抜け、パキスタン、インドのガヤまで行くという旅をしています。
そして、著者の下川さんは、インドから飛行機で直接日本に帰るのではなく、玄奘が西安に帰るのと同じルートで帰るというとんでもない旅をしています。
僕自身も敦煌(甘粛省)や新疆ウイグル自治区、ウズベキスタン、インドに旅行したことがあり、この本で通る街の半分くらいには実際行ったことがあります。
しかし、僕が下川さんのようなバックパッカーと違う点は、
・安宿を使わない
・飛行機があったら迷わず飛行機に乗る
という点です。
どうしても、3つ星以上のホテルを使ってしまうのが、僕のスタイルです。
数時間のバス移動なら問題ありませんが、数百キロ以上離れていて、飛行機があるなら、飛行機でさらっと移動してしまいます。
街の雰囲気が伝わってくる
この本では、最新の国境の情報や、街中の様子、警備の具合など、旅の中で感じたいろいろな印象を、様々な角度から考察し書き下ろしています。
シルクロードを旅したことのある僕としても、他の旅行者がどう感じたのかという確認や、うすうす感じていたけどやっぱりそうだよねといった賛同など、さまざまな視点から追体験することができたので楽しかったです。
特に、インド列車って深いなと思いました。数日後に列車に乗りたい場合、駅に行っても空席がほとんど残っていないようです。
僕自身は隣国のミャンマーのローカル線に二回乗ったことがありますが、短距離だったので、切符は比較的簡単に買えました。
しかも、ヤンゴン中央駅であれば、外国人向け(ファーストクラス向けだったかな・・・?)の窓口があり、ほぼ並ばずに切符を買うことができました。
中国でも高速鉄道の切符を買うのに30分以上並んだことがありますが、こちらも平日の近距離だったので、切符の残りはありました。
この本を読んで、インドの長距離路線はそんなにも予約・乗り方が大変なのかという印象を受けました。僕は普通のバックパッカーがやるようなそこまでがっつりとした旅はしたことがありません。少し違う世界をのぞけたような気がしました。
これからシルクロード周辺を散策しようとしている人にもおすすめの本です。